お部屋探しシリーズ「間取り」
2016年09月13日
「立地」が決まったら、自分の住みたい「間取り」のイメージを固めていきましょう。
間取りは入居者の構成を考えて、大きく分けて「シングル」「新婚」「ファミリー」の3パターンがあります。地域の賃貸需要の市場性を考慮してパターンを決め、間取りが決定されています。物件情報には、「1K」や「2LDK」といった間取りの表記がされています。このうち頭についている数字は部屋の「数」を表し、アルファベットはそれぞれ、R=Room(居室)、K=Kithen(台所)、D=Dining(食事室)、L=Living(居間)を表します。「不動産用語集」にも書きましたが、この呼び方はキッチンとつながるスペースの広さによって変わります。広さがだいたい4、5帖程度は「K」、6帖以上あると「DK」、8帖以上あれば「LDK」と呼ばれます。
例えば、
「1K」…キッチンの他にもう1部屋ある間取り
「2LDK」…リビング、ダイニング、キッチンが一体化した広いスペースに加えて2部屋がある間取りということです。
また、間取り図にある「○帖(畳)」ですが、これは畳の枚数に換算して部屋の広さを表しています。しかし畳にはサイズが違うものがあるので注意が必要です。同じ帖数でも部屋の広さが異なる場合があります(不動産広告では概ね1.62㎡~1.65㎡で換算されていることが多いです)。
さて、間取りは暮らしにどんなふうに影響するのでしょう?
注意しなくてはいけないのは、同じ面積でも、「居心地がいいな」と感じる住まいと、「ちょっと生活しづらいな」と感じる住まいがあります。その違いのもとは間取りです。自分の暮らし方に合った間取りを選ぶことが大切です。自分のライフスタイルに合った間取りをうまく選べれば、新居での暮らしはきっと便利で快適なものになります。
もしも、自分のライフスタイルと合わない間取りを選ぶと…
広めの間取りのはずなのに意外とスペースがない…
部屋が細長いから家具が置きづらく、居心地もよくない。家具を置いていくと、ホント通路しかなくってしまう…
狭いのにトイレまで遠いし、毎日が疲れる…
広いのに、収納も豊富なのに、家具の配置に困る…。 コンセントがない…。 窓の位置が微妙…。
★★丸栄のアドバイス★★
①動線
自分の生活の動きをイメージしながら間取りを見ましょう。続き間タイプ、振分けタイプなど、間取りは様々です。利便性・快適さを左右するので、場所と動線の繋がりを確認しましょう。
・寝る場所、くつろぐ場所、仕事(勉強)をする場所。
・浴室・洗面、トイレといった毎日頻繁に行き来する場所。
・キッチン・洗濯機置き場といった家事動線のつながりを考えるといいでしょう。
②採光や開放感
採光…開口部の広さや窓の向きは大切です。そして、居室同士のつながり具合によっては、陽光が部屋の奥まで届くこともあります。また、季節ごとの違いも考えてみましょう。例えば開口部が広くて窓が多い間取りは、明るくてよいのですが、方位によっては「真夏は暑く真冬は寒い」という場合もあります。
開放感…窓が大きく明るい部屋は開放的に感じるものです。また、同じ広さの物件でも天井の高さや柱・梁の出具合で大きく違いがあります。これは間取り図ではわからないことが多いので、内見時に確認しましょう。内見時には、何もない部屋は広く見えるものです。家具を置いた状態をイメージしながら部屋の広さを確認しましょう。また、隣接している建物の状況や、風通しの良さを確認することも大切です。後日「内見時の注意」というブログを書きご説明したいと考えております。
③その他
・事前に、持ち物の分量や、家具、家電のサイズを測っておくのがおすすめです。そして主なものについては、紙で大体の大きさを作成し、間取り図の中にそれらを置いてみてください。収納スペースの広さや、コンセントの位置なども重要になってきます。
・その中で、朝起きてから夜眠るまでの生活をイメージしてみると、自分に合う間取りかどうか、判断しやすくなります。
「間取り」について、良くご質問を受けます。
「一人暮らしをするのですが、全部ワンルームで選べば良いのですか?」
「1Kと1DKの違いがよくわかりません!」
そんな質問をよく受けます。簡単にですが、ご説明いたします。
1R
部屋の間取りの中にキッチンが備わっているタイプのお部屋。
■こんな人におすすめ!
・部屋そのものが広くなり、開放感のある間取りです。
・キッチンをあまり使うことがない、料理をしない人。
・「自宅は寝るためだけ」な人。
■失敗談
・玄関から部屋が全て見えてしまって後悔。
・キッチンスペースが部屋と一体になっている分、冷蔵庫や電子レンジなどを置くスペースで部屋の一部がとられてしまった。
1K
お部屋とキッチンスペースが区別されているお部屋。キッチンは4.5畳以下で、調理スペースのみということが多いです。
■こんな人におすすめ!
・料理のにおいや煙が部屋に行くことを防ぎたい人。
・食事スペースと寝室の生活スペースが一緒でも抵抗がない人。
■失敗談
・窓もエアコンも居室にしか付いていなく、キッチンは昼間でも暗く、風がほとんど通らない。夏に火を使うと汗だくになった。
・キッチンが広めの1Kを選んだけど、その広さが中途半端で使い難い。
1DK
1Kよりもキッチンが広く一般には6畳程度あるため、テーブルを置いて食事スペースを確保することが可能です。
■こんな人におすすめ!
・広々とした環境で料理をしたい人。
・生活スペースと食事スペースをきっちり分けたい人。
■失敗談
・間取りとコンセントの位置が悪く、冷蔵庫を置いたらテーブルを置くスペースがない。ただの広い通路となってしまった。
・玄関、DK、洋室と並んだ間取りの1DKで、真ん中にあるDKには窓がなく、洋室との間のドアを閉めると自然光が入らない。友達が遊びに来るときは、生活感丸出しの洋室のドアを開けるか、閉めて薄暗いDKにいてもらうかで困った。
1LDK
1DKよりもさらにキッチンが広く、居間としても使用することができます。2部屋あるような間取りなので、寝室と生活スペースを完全に隔離できます。お客さんを招いても、ゆったりくつろいでもらえます。
■こんな人におすすめ!
・お客さんを頻繁に招いたり、友達を家に泊めたりすることが多い人。
■失敗談
・将来を考えて1LDKにしたが、自分の生活スタイルでは1Rの広さで良かった。
間取りについて簡単にご説明いたしましたが、今は広々とした1Rもよく目にします。「1DKよりも1Rのほうが広くて快適!」という場合もあるので、あくまでも参考としてお考えいただき、実際に内見をしてご確認することが大切となります。
不定期の掲載となりますが、次は、お部屋探しシリーズ「設備」についてブログします。